こんにちは、サバイサバイFXです。
今回はトレンドラインブレイク後の押し戻りは、異なる時間軸ごとに起こるという値動きの特徴について解説します。
前回の記事「押し安値まで押す、戻り高値まで戻すという視点」がチャートの縦軸:価格に着目したものであるのに対し、今回のテーマは横軸:時間軸に着目したものです。
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押し安値まで押す、戻り高値まで戻すという視点
今回は小話的な内容で、掲題の件について書いてみようと思います。 ダウ理論の概念の一つである押し安値・戻り高値ですが、レートはこの価格まで押す、戻す動きをしやすいという話です。 ・反発・反 ...
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トレンドラインブレイク後の押し戻り
トレンドラインをブレイクした後、価格がそのラインまで一度戻ってくる動きをすることが多いということを知っている方は多いと思います。
リターンムーブと呼ばれる現象ですね。
この戻りですが、異なる時間軸ごとに起きるということは知っていますでしょうか。
早速チャートを見ながら説明していきます。
実際の例: 2021年2月のドル円相場から
下のチャートはドル円2021年2月19日の4時間足チャートです。
青の上昇トレンドラインに注目してこの後の動きを見てみます。
以下のようにトレンドラインをブレイクして下げてきました。
注目したいのがオレンジと青のボックスで囲った部分です。
これらボックスの動きを1時間足で見てみます。
下が1時間足のチャートです。
まずオレンジのボックスの動きですが、陰線でトレンドラインを抜けた後、陽線で戻りを見せてから大きく下落しています。
ですがその後直近安値のライン(赤の破線)で反発し、青のボックスで囲ったところである上昇トレンドラインまで再び戻った後、再度さらに大きく下げると言う動きが見て取れると思います。
つまり、4時間足で引ける上昇トレンドラインに対して、
・(オレンジのボックスの動き)1時間足ベースでの抜けとその戻り=>4時間足で見るとただの上ひげ
・(青のボックスの動き)4時間足ベースでの抜けとその戻り=>4時間足で見ると、抜けてから戻るという空間を伴った動きとして見える
というように、1時間と4時間という二つの時間軸での戻りが発生しているわけですね。
相場の動きにはこういう性質があります。
・トレードにどう活かすのか?
最後にこの性質をトレードにどう活かすのかという点ですが、二つ挙げられると思います。
1.自分はどの時間軸の波を狙うのかの決定
2.時間軸を考慮したポジション手仕舞い
仮にあなたが1時間足でこの上昇トレンドラインのブレイクを見ており、オレンジのボックスの戻りの陽線でエントリーしたとします。
損切りはトレンドラインを少し超えたあたりとしましょう。
順調に下げてきたので安心して放置。数時間後にチャートを見たところ、損切りラインまでレートが戻ってきており、損切り。
そしてその後大きく下げた。
こんな経験ありませんか?
これはどの時間軸の波を狙うのかという視点が欠けている場合の好例です。
4時間足のトレンドラインを1時間足でブレイクしたのであれば、そう長くない時間内に4時間足ベースの戻りが始まるかもしれないなという意識が働いて、その戻りまでエントリーを待つという選択をすることもできますし、最初から1時間足でのブレイクからの数10pipsを狙うという視点を持ってトレードしていれば、直近安値などの目立つ節目でポジション手仕舞いすることも可能です。
このように押し戻りは時間軸ごとに発生するという性質を考慮して、では自分はどの時間軸の値動き(波)を狙うのかという判断をすることができます。