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【ダウ理論】目線付けの二つの方法と目線を可視化するTradingView用インジケーター

こんにちは、サバイサバイFXです。

今回はオンラインチャートプラットフォームであるTradingViewで僕が開発したオリジナルインジケーター「Dow Theory Trend Direction Visualizer」の紹介をしたいと思います。

このインジケーターは記事のタイトルが示す通り、ダウ理論に従った目線付けを色で可視化することのできるツールです。

 

 

 

背景と開発のきっかけ

トレードを習得する過程で多くの人が苦手とする「目線付け」。

 

「今は上目線?それとも下目線?」

「どのラインを割ったら目線が変わるのか判断がつかない。」

「チャートの時間軸を切り替えるたびに目線がごちゃごちゃになる。」

こういう課題や悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。

 

チャートが刻一刻と変化するのに合わせて、ダウ理論に基づいて上目線か下目線かを教えてくれるツールを作れないか?

もしそうしたツールがあれば、使っているうちに目線付けの訓練をすることもできるのではないか?

こうした思いがこのインジケーター開発のきっかけとなりました。

 

さて、ダウ理論をベースにした目線の判断には大きく二つの捉え方があると僕は考えています。

一つ目は日本人トレーダーにも有名な押し安値・戻り高値をベースに目線付けをする方法。そしてもう一つは高値・安値の切り上げ・切り下げ状況をベースに目線を捉える方法です。

この記事ではまずこれら二つの方法を紹介した後に、インジケーターがどちらの方法で目線付けを可視化してくれるのか、その機能を解説していきます。

 

 

 

目線とはそもそも何か?

目線判断の二つの方法を紹介する前に目線とは何かということを定義したいと思います。

僕が知る限りダウ理論の海外の文献やトレーダーの解説を読んでみても、日本語で言う”目線”に該当する言葉はありません。

ダウ理論の原則にある、「トレンドは明確なシグナルが出るまで継続する」を元にした様々な解釈が存在するのみです。

したがって、ここでの目線の定義は僕個人の定義です。

 

さて、その目線について僕自身は、

「売り買いの優劣が切り替わるライン」

と捉えています。

 

マーケットというのは市場参加者全体の総意で動きます。

全体として買いが優勢ならば上がっていきますし、売りが優勢ならば下がっていきます。

このラインを超えるまでは上目線というのは、そのラインを超えるまで市場参加者全体の総意として買いが優勢である(と判断できるライン)、という意味です。

上目線の時は売りを狙ってはいけないという事ではありません。買い狙い、売り狙いというのはあくまで個人の戦略の話なので、目線が上だろうが下だろうが、そこに優位性を見出すことができるのであれば目線に関係なく売り買いどちらを狙ってもいいのです。ここはごっちゃにしないように注意してください。

 

目線付けの二つの方法

ここからは冒頭述べた目線付けの二つの方法を解説します。

 

1.押し安値・戻り高値を元に目線判断

一つ目の方法は押し安値・戻り高値を元に目線付けを行う方法です。

 

概念図

 

上の概念図を見てください。

青の水平線が押し安値ラインです。ここを割るまでは上目線なので、上目線のエリアは緑のボックスで示すことができます。

一方で押し安値ラインをブレイクした後は赤のボックスが示す通り下目線のエリアとなります。

日本でダウ理論をベースにした目線付けというと圧倒的にこのケースが多いので、馴染みのある方も多いと思います。

※戻り高値の場合は上記と反対になるだけなのでここでは説明を割愛します。

 

押し安値・戻り高値がよく分からないという方は、この記事の説明を理解するのはなかなか難しいと思うので、以下の記事を合わせて読んでみてください。

【ダウ理論】押し安値・戻り高値を客観的に見つけるたった一つの方法

こんにちは、サバイサバイFXです。 今回の記事ではダウ理論の重要な考え方の一つである押し安値と戻り高値をどのように見つけたら良いのか、客観的に判断する方法について解説します。 僕自身もダウ理論を学ぶ中 ...

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2.高値更新・安値更新の状況で判断

二つ目の方法は高値・安値の更新状況を元に目線を切り替える方法です。

 

概念図

 

 

方法1との違いは、①の時点で目線が上目線から下目線に切り替わっていることです。

①のポイントは高値更新が失敗した点です。つまり今まで続いてきた高値切り上げ・安値切り上げという上昇トレンドの条件が崩れたポイントであるため、①の時点で少なくとも上昇トレンドは終了。ここからは横ばい調整に入るか、下降トレンドに転換すると考えて下目線で臨んでくるトレーダーがいるということです。

ちなみに②のポイントまで来ると、高値切り下げに加え安値も切り下げたことになり完全な下降トレンドです。

さらに下目線の市場参加者が増えて来るポイントと考えることができます。

 

僕個人の印象としては、欧米のトレーダーは2が多いという印象です。

僕自身ダウ理論の英語の文献もいくつか読んでいますが、ダウ理論そのものはトレンドを捉えるための大まかなガイドラインを示しているに過ぎなく、そこからトレンドの継続や転換を見極めるための、世界中の投資家/トレーダーによる様々な解釈が生まれているといった状況です。

文献の中には、純粋主義者はトレンド転換をこう解釈するとか、他の流派はこう捉えるなど様々な見方があって面白いです。この辺りの話はまた別途このブログなどで紹介できればと思っています。

 

いずれにせよ僕ら個人投資家・トレーダーが知っておかないといけないのは、自分はこう見ているからそうなるはずだ/だろうと決めつけることなく、世界中の市場参加者の中には他の方法で目線付けをしている人たちがいるということを知り、その人たちの視点でもチャートを見る多角的かつ客観的な視点を養うことです。

 

ちなみに僕自身は1の方法を基本として、2の方法も併用する形で目線付けを行っています。

実際のチャートの動きという観点では、方法2の概念図のように押し安値を割る前から下降トレンドが始まるケースも、方法1の概念図のように押し安値をブレイクしてから下降トレンドが始まるケースもあるので、そのこと自体が世の中には上記二つの方法の目線付けを行なっている人々がいることの証左と考えることもできますね。

 

インジケーターの機能

今回紹介するインジケーターは上記2の方法での目線付けを色で可視化します。

 

 

搭載している機能は以下の通りです。

 

機能

  • Higher High/Lower High/Higher Low/Lower Low(HH/LH/HL/LL)の表示
  • 上位足のHigher High/Lower High/Higher Low/Lower Lowの表示(MTF機能)
  • 目線の方向を色で可視化

 

以下一つ一つ詳細を解説します。

 

Higher High/Lower High/Higher Low/Lower Low(HH/LH/HL/LL)の表示

Higher High/Lower High/Higher Low/Lower Lowとは何か?

前述の方法2では高値・安値の更新状況から目線付けをする方法を紹介しました。

この方法に則って目線付けをするための目安となる高値・安値がHH/LH/HL/LLです。

日本人トレーダーの中には馴染みのない方も多いと思いますので、定義を記載します。

 

Higher High(HH)

切り上がった高値を意味します。当インジケーターでは一つ前の高値(HH/LH)から切り上がった場合にHHとしています。

 

Lower High(LH)

切り下がった高値を意味します。Lower Highなのでより低い方の高値という意味です。当インジケーターでは一つ前の高値(HH/LH)から切り下がった場合にLHとしています。

 

Higher Low(HL)

切り上がった安値を意味します。Higher Lowなのでより高い方の安値という意味です。当インジケーターでは一つ前の安値(HL/LL)から切り上がった場合にHLとしています。

 

Lower Low(LL)

切り下がった安値を意味します。当インジケーターでは一つ前の安値(HL/LL)から切り下がった場合にLLとしています。

 

これらの高値・安値を表示することで高値・安値の切り上げ/切り下げが追っかけやすくなり、トレンドの継続や転換もわかりやすくなると思います。

 

サンプルチャート

 

HH/LH/HL/LLのラベルは非表示化して以下のようにドットのみで表示することも可能です。

 

 

上位足のHigher High/Lower High/Higher Low/Lower Lowの表示(MTF機能)

目線付けを行うときに重要となるのが、上位足の目線を常に持つことです。

現在時間軸で上目線であっても、上位足では下目線という状況は珍しくありません。むしろ上位足と下位足で目線が一致するケースの方が稀です。仮に、下位足で上目線であっても上位足で下目線という状況下では、一定の値幅の上昇の後に上位足の状況を元に売りを仕掛けてくる勢力の売り圧力に負けて反落、下降トレンド転換する可能性も十分にあります。

常に上位足の目線とともに現在時間軸の目線付けをしていく必要があるのです。

この判断を支援することを目的として、インジケーターでは上位足のHH/LH/HL/LLを表示します。

上位足のHH/LH/HL/LLはサポートライン/レジスタンスラインとして機能するので、価格がそのライン付近に来たらトレンド転換に備え、ポジションを手仕舞う、縮小するといった判断に活用できるでしょう。

 

サンプルチャート (AUDJPY 4H に日足のHH/LH/HL/LL を表示)

上のチャートはAUDJPY の4時間足に日足のHH/LH/HL/LL を表示したチャートです。

このチャートでは二つの異なるタイムフレームの高値・安値更新状況を一度に把握することができます。

4Hでは高値の切り上げが発生(HH->HH)しているため、安値を更新しなければ上昇トレンド確定です。一方日足でも安値がLLからHLへ(赤の矢印)、高値がLHからHHへと切り上がり(緑の矢印)、上昇トレンドであることがわかります。

また、この場面では上位足のHHがレジスタンスとして機能する可能性も予測できます。

 

 

二つのモードで上位足の時間軸を決定

上位足時間軸の選択にはManualモードとAutoモードの二つが用意されています。

Manualモードの場合は自分で選択した上位足時間軸のHH/LH/HL/LLが常に表示される一方、Autoモードを選択した場合は、現在開いているチャートの時間軸に応じて、以下のように上位足時間軸が自動で決定されます。

 

上位足時間軸の決定ロジック(チャートの時間軸=>上位足時間軸)

  • 週足=>月足
  • 日足=>週足
  • 4時間足=>日足
  • 1時間足=>4時間足
  • 30分足=>4時間足
  • 15分足=>1時間足
  • 5分足=>1時間足

 

目線の方向を色で可視化

HH/LH/HL/LLの状況から上目線、下目線を判定し、それぞれで色分けを行います。

この記事で添付しているチャートでは上目線の場合をグリーンで、下目線の時をレッドで表示しています。色で可視化することで一目で目線の方向がわかるのではないでしょうか。

 

 

※色分け機能について、滅多にないのですが、現時点では特にレンジ相場の場合に正しく色分けできないケースも存在しますので(下記例参照)、あくまでインジケーターを使って目線付けを練習する際の補助的なものとして使ってください。慣れてくればインジケーターを見なくとも瞬時に目線が判断できるようになります。尚、色分け機能のアップデートは適宜反映して改善していきます。

 

色分けが正しく機能しないケース
縦線①を境に上目線になるが、背景は空白になっている。

 

 

設定画面

インジケーターのパラメータ設定画面です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インジケーターの使用について

このインジケーターは僕が運営するメンバーシップ「チャートリーディングスキル養成メンバーシップ」の参加者の方限定で配布している招待制インジケーターです。

メンバーシップそのものが「チャートが読めるスキルを身につける」ことをゴールにしていることもあり、チャートリーディングの基礎中の基礎であるダウ理論に沿った目線付けを習得してもらうためのツールとして提供しています。

 

目線付けが苦手という人にとっては特訓するには最強のツールだと自負していますし、メンバーシップで配信しているリアルトレード解説と合わせて使っていただくことでより学習効果が高まると考えています。

メンバーシップに興味のある方は以下のリンクから詳細を確認してみてください。

 

会員の方には、目線付けを使ってどうやってトレードシナリオを組み立てるのか、このインジケーターのさらに詳しい使い方を限定記事として公開しています。

 

 

 

 

インジケーター開発のコンセプト

「良いインジケーターとはトレーダーの判断を手助けしてくれるものである。」

をコンセプトに開発を行っています。

 

今回紹介したインジケーターの他にも様々なオリジナルインジケーターをTradingViewで公開しています。

興味のある方は以下のTradingViewのページから他のインジケーターも確認してみてください。もしかしたら皆さんにとっても便利なインジケーターが見つかるかもしれません。

また、メンバーシップの参加意思に関係なく、今回紹介したインジケーターそのものは良かったよ!という方はぜひ以下のTradingViewのリンクから高評価をしていだたくと、今後新しいインジケーターを開発する際の参考になります。

尚、TradingViewでフォローすると新しいインジケーターのリリース時に通知が届きますので、今後の新しいインジケーターのリリース通知を受け取りたい方はフォローをお願いします。

 

 

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