FX トレード戦術 メンタル

一度も月間収益プラスにしたことがない人が振り返るべき3つのこと

こんにちは、サバイサバイFXです。

今回は、先日とある方からTradingViewのプライベートチャットで相談を受けた内容についてタイトルの通り書いてみようと思います。

きっと同じ悩みを持つ方は他にもいて参考になるのではと思ったからです。(相談者の方からは匿名を条件に許可を受領)

 

相談というのは、「FXを何年も続けているが一度も月間でプラスにできたことがない。何かアドバイスはないでしょうか?」

というものでした。

ちなみにその方はFX歴は5年以上あるとのことで僕よりもずっと経験年数はある方なのですが、過去に一度たりとも月間プラスにしたことがないという事情のようです。

これは持論ですが、FXに限らずトレードや投資においては、経験年数が多ければ結果が出るというものではないと思います。

時間をかけていたとしても、間違った方法で努力を続けていれば期待する結果は得られないでしょうし、逆に経験年数が浅くても正しい方法で継続・改善していけば月間プラスを達成することは可能だと信じています。

この記事では上のご相談への僕からの回答をベースに、月間プラスにしたことがない方が振り返ってみた方が良いと思われるポイントを3つまとめてみました。

特に、FXを始めてまもない"期間的"な初心者ではないけれど、月間プラスにしたことがない人には参考になるかもしれません。

 

1.決めた通りに損切りしてるか

最初に思い当たったのがこれでした。

そもそもきちんと損切りできていないのではないか?という点です。

トレードはどんなに優れたトレーダーであっても100%の勝率というのはあり得ません。

どれだけ時間をかけて分析してシナリオを立てたとしても、そのシナリオ通りに毎回事が運ぶということはありません。

であれば、シナリオ立てた根拠が崩れた時点でそのシナリオは無効なのですから、そのシナリオを根拠に建てたポジションは即切らなければいけません。

 

昔、るろうに剣心という漫画がありまして、この中に元新撰組だった斎藤一という人が出てきます。

この人が自身の正義観を語る言葉として、悪即斬(世の中の秩序や治安を脅かすものは即始末)、という言葉を使っているのですが、損切りってこれと一緒だと思うんですね。

エントリーする時の根拠が崩れ、計算した期待値と想定リスクを得られなくなった時点でポジションを切ってしまわないと、下で説明する確率と期待値で収益を積み重ねて行くことができなくなってしまいます。

 

これは以前別の記事でも書いたのですが、勝率40%でもプラスは実現できるんですね。

特にスイングトレードをやっていると、勝率が低かったとしても、取れる時に大きな値幅を取れるので(4時間足レベルの波を取れれば100pipsとかは普通です。)、毎回きちんとリスクリワードを計算した時の損切り幅で切っていけば、トータルプラスでバランスしていくんです。

逆に1回でも決めた通りのSLラインで損切りしていないと今までプラスであった収益がマイナスになる可能性があります。いわゆるコツコツドカンというやつです。
(勝率とそれまでに獲得した利益金額にもよりますが、それくらいの意識で損切りを徹底していないとプラス収益は確保できないと考えた方が良いでしょう。)

なのでシナリオが崩れたらその度にきちんと悪即斬してまた次の機会に備える、ということを機械的にできるようになる必要があります。

特に月間勝率が50%, 60%あるのに損益マイナスという人は、損切りを伸ばしたりしていないか今一度振り返ってみることをお勧めします。損切りを徹底するだけでプラスに転じる可能性は十分考えられます。(勝率が20%とかだとさすがに厳しく、その場合はそもそも環境認識が誤っていることや、エントリー箇所が悪いといった別の原因が考えられます。)

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なぜ損切りできないか?

損切りできないという場合の理由ですが、

「ロットがでかすぎないでしょうか?」

この点をご自分に問いかけてみてほしいと思います。

ロットが大きすぎるために、逆行して損失が発生してしまうと既に含み損の金額が大きすぎるため、それが実損になるのが受け入れられずに損切りを伸ばしてしまう。そのまま放置してしまうなどです。

 

月間プラスになっていないということは、いつでもそのマイナスが拡大する可能性が高いということを意味します。

今月はマイナス10万円でした、マイナス20万円でしたと言っても、それが翌月にはマイナス50万、100万になる可能性があるということです。

なぜなら、損失コントロールができていないから、です。

であれば、そのような状況下であえて大きいロットを張る必要ってないと思うんですね。その分の資金を株の長期インデックス投資に回すとかした方が逆に効率が良いと思います。

これはいつも相談された時に答えるのですが、プラスにできるまでは1000通貨単位での練習で良いと思うんです。

まずはプラスにできていないという現実を直視し、どうせプラスになっていないんだったら大きいロットでやろうが小さいロットでやろうがマイナスの結果であることに変わりはありません。

であれば少しでもマイナス金額は小さい方が良いというのは誰もが納得するのではないでしょうか。

 

月間でプラスにできないという問題の"根本原因"を探ることが優先だと思います。

 

 

2.リスクリワードの合うトレードをしているか?

1で言及したように勝率を上げるのには限界があるからこそ、リスク(想定損失)に対してリワード(期待利益)が見込めるトレードのみを執行し、確率(勝率)と期待値(リスクリワード)の掛け算で収益を積み上げていくという発想が重要です。

リスクリワードを意識したことがないという人は1:1.5以上を見込める場合でないとエントリーしないなど、ルールを決めることが必要でしょう。

よくいうポジポジ病もこれに影響を与えると思います。元々は資金を増やすためにトレードを始めたのに、トレードすることが目的になっているから、リスクとリワードがあっていないトレードを乱発。

結果的に収益がマイナスに転化していうという現象です。

振り返ってみたら期待利益を想定リスクが上回るというトレードがいくつもあった、という可能性も考えられます。

一度自身のトレードを振り返ってみる価値はあるでしょう。

 

 

上がってる時に売っていないか?下がってる時に買っていないか?

逆張りのことを言ってるのではありません。

 

一つ例を挙げたいと思います。

これを書いている2021年4月現在、ドル円は下落相場が1ヶ月ほど続いています。

この相場でロングして焼かれた、という人は結構多いのではないかと思います。

そしておそらくそういうケースの大半は、

  • もうそろそろ反発するだろうという「だろうエントリー」

=>希望でしかなく、丁半博打と変わらない

  • 意識されそうなサポートラインに当たったからエントリー

=>サポートラインに来たというのはそのラインに到達したという事実であって、そこから下がらない理由にはならない=>下げ止まることを確認していない状態でのエントリーなので丁半博打と変わらない

の二つに集約されるのではないかと思います。

両方とも丁か半かのトレードなので、繰り返していくと勝率は50%に集約すると思います。

2番目のポイントについては資金管理がきちんとできていれば利益は残っていく可能性はありますが、1で述べたことができていないと・・・結果は想像に難くないでしょう。

 

 

最後に逆張りについて言及したいと思います。

僕は逆張りは良いと思います。個人的にも逆張りは好きです。

ただし、タイミングと狙う値幅をしっかり定めた上で行うという前提のもとです。

 

相場格言に

人の行く、裏に道あり花の山

という格言があります。

大衆の行動と逆をつくことで大きな利益が得られるということで、逆張り礼賛の例えとして使われることもある格言ですが、この格言には続きがあります。

 

いずれを行くも散らぬ間に行け

 

人生においてもトレードにおいても、要はタイミング次第だ、ということでしょう。

 

 

さて、いかがでしたでしょうか。

今回はフォロワーの方から頂いたお悩み相談についての回答という形で僕なりの見解を紹介させていただきました。

同じような悩みを持っている方はぜひ一度振り返ってみると何か気づきを得られるかもしれません。

 

今回はこれで以上です。

 

僕が使っているチャートツールTradingviewはこちら



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