こんにちはサバイサバイFXです。
株や為替、コモディティ、仮想通貨の中から特定の銘柄を取り上げてそのエリオット波動を考察する波動分析シリーズ。
今回は為替(FX)の中からオージーニュージー(AUDNZD)を取り上げます。
オーストラリアとニュージーランドという隣り合う二国の通貨ペアですが、このブログでも度々取り上げている通り、個人的にお気に入りの通貨ペアです。
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早速月足から見ていきます。
月足
過去20年スパンの値動きに主要イベントをプロットしたチャートです。
チャート中央の赤の水平線が30年間のレンジの中心値です。
オージーニュージーはTradingViewで確認できない部分も含めた長期データで見ると、一定サイクル毎に豪ドル高の局面とニュージーランドドル高の局面を繰り返しているという特徴があります。
ところが、青の垂直線で示したように2016年以降はニュージーランドドル高のフェーズが続いています。
これには、中国の景気減速懸念や、石炭や鉄鉱石の価格下落、当時のトランプ政権による対中関税強化などの要因が、中国経済とより結びつきの強い豪州経済にマイナス寄与すると懸念されていることから豪ドルを圧迫する相場となっています。
また、主要経済危機・イベントでの値動きを振り返って見ると、イラク戦争やリーマンショック、リーマンショック後の金融緩和の終わりを告げたバーナンキショックをはじめとするリスクオフ相場では下落、つまりニュージーランドドル高に動いている傾向が確認できます。
豪ドルもニュージーランドドルもリスクオン相場では積極的に買われる通貨、逆にリスクオフの時には売られやすい通貨ですが、豪ドルとニュージーランドドルを比べると、リスクオフの時には豪ドルがより売られやすい傾向にあることがわかります。
さて、エリオット波動については2011年ごろからの動きを見ていきます。
2011年から2015年末にかけて大きな下落トレンドが発生。
その後は現在に至るまで、赤と黒の斜線で挟まれた三角保ち合いを形成しています。
下降トレンドについてはブラックでプロットした下降5波を認めることができ、下降トレンド終点からの反発をa波。
現在まで至る三角保ち合いはb波トライアングルというように見ています。
この記事を書いている2021年9月29日現在では9月の月足は未確定であるものの、最後のローソク足は下ヒゲを形成しつつ、三角保ち合いの内部に戻る動きを見せています。
今後、トライアングルの反対側を目指して上昇し、ブレイクしてC波へと繋がる流れとなるのか、または三角保ち合い内部の動きが継続して複合修正の波が続くのかに注目しています。
週足
週足では月足で見た三角保ち合い内部の波動を確認します。
グレーとパープルの波動で示したように、3波構成での推移が続いていることからも、月足で言及したb波トライアングルの仮説はいまのところ正しそうです。
2021年6月以降はニュージーランド中銀RBNZの利上げ期待による強い下落トレンドが発生(チャートのパープルC波に該当)。
そしてつい先日2021年9月21日にはデルタ株の拡大によって経済の見通しが不透明になっていることから、0.50ポイントの利上げ観測が後退し、0.25ポイントの利上げに留まる可能性との報道が出、それに呼応するかのように反発上昇始めました。
パープル点線のチャネル下限ということもあり、NZD買い勢力にとっては利確にうってつけのタイミングでの材料だったようです。
さて、この後の動きについて日足波動も観察しながら考察してみたいと思います。
日足
週足で見たパープルのABC波に該当する部分の日足チャートです。
日足パターン1
週足ABC波動に対する対応を見ていくと、それぞれ5波(グレー)-3波(グレー)、そして現在までにオレンジの3波と推移してきていることがわかります。(現在は4波目と捉える)
現在進行中の波動であるオレンジの波がこれから4波-5波と推進して週足C波が完成するというのがパターン1のチャートを基にしたシナリオです。
将来5波が発動して3波安値を更新していくような場合は月足で見た三角保ち合い下限を下抜ける可能性がありそうですが、これはトライアングルのE波はスローオーバー(トライアングルの下限を少しブレイクすること)することが多いという特徴と整合する動きになります。
もう一つのシナリオは以下の日足チャートに示したように、日足のオレンジの波が5波まで終了し、それに伴い週足のC波も終了。
これからは新しい上昇波動が発生して、月足三角保ち合い上限に向けで推進する波が生まれるというシナリオです。
日足パターン2
日足レベルではすでに戻り高値をブレイクして上目線転換しているため、このまま日足レベルで上昇波動が継続していくという可能性も十分に考えられます。
個人的にはパターン1の方が波のカウントとしてしっくり来るため、そちらをメインシナリオに据えています。
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