株や為替、コモディティ、仮想通貨の中から特定の銘柄を取り上げてそのエリオット波動を考察する波動分析シリーズ。
今回はテクノロジー企業をはじめとしてイノベーティブな企業への積極的投資で知られるキャシー・ウッド氏が率いるアークイノベーションETF(ティッカーコード: ARKK )を取り上げます。
ファンド自体が2014年に立ち上げられたということで歴史の浅いETFですが、米国株式インデックス連動型ETFを圧倒するほどの高い成長率を誇るETFとしてご存知の方も多いと思います。
投資先企業の多くはナスダック総合指数にも採用されている銘柄ということもあり、米国株式指数と似たような波動を描いているものの、波の進行具合としてはどのフェーズにあるのか、早速月足から見ていきたいと思います。
月足(ログスケール)
上記の通りファンドそのものが2014年に設立されているため、現在の波動サイクルが最初のサイクルとなります。
2014年から2016年までの動きを波としてどのように捉えるかが最初の分岐点となりますが、
ここではチャートにブラックでプロットした波のように、Ⅰ波と捉えます。
この場合、現在までに大きく3段階のうねりを持って上昇してきていることから、現在は5波目(進行中もしくは終了)の可能性が考えられます。
直近3-4ヶ月のローソク足の動きに方向感がなくなってきていること、3段上げ達成という波の進展具合から考えると、すでに上昇5波が終了し、修正波のフェーズに入っている可能性も高いと見ています。
2014年から2016年までの動きを無視するということであれば、現在が3波目とカウントできることになりますが、このようなケースは概ね上場からの初動の動きを1波と捉えると合理的なカウントになることが多いため、前述の通りブラックでプロットした波をベースに以下の話を進めます。
週足
月足波動と週足波動の対応は以下のように捉えています。
まず月足Ⅲ波の構成としては、週足の③波の3波が延長したインパルスとして、月足Ⅳ波は週足の複合修正波として見ています。
月足のⅤ波を構成する週足5波の構成がカウントできますが、ここは日足とも合わせて見ていきます。
さて、月足Ⅴ波が終了していると仮定すると、現在は修正波1波目: A波の可能性を考えることができます。
直近の週足の波動を見ると、高値Ⅴから3波での下落が見て取れるため、現在は3-3-5と推進するフラットのB波(丸文字B)を形成している場面ではないかと見ています。
ここまでの仮定をまとめると、
・月足の5波は終了して、修正波に移行している可能性(月足A波)
・週足波動の現在までの形から、月足のA波は3-3-5のフラット(または3-3-3-3-のトライアングルの可能性)
ということになります。
日足
月足のⅤ波における週足波動を構成する日足の波動は以下のように見ています。
グレーの数字が日足波動ですが、これらの各波の比率から考えても、週足5波動はすでに完成。
つまり月足のⅤ波が完成している可能性という冒頭の仮説に符合するカウントの波動構成を特定することができます。
これらのことを総合的に考えても、現在は月足の修正波を形成しているフェーズにあるのではと判断しています。
最後にもう一度週足波動に戻ります。
週足
ここまで月足ではA波を形成中であり、また月足A波はフラットの可能性であること、さらにフラットの2波目であるB波(週足チャート: 丸文字B)の可能性であることを見てきました。
B波のこれまでの動きからは、現在B波を構成する2波目(B-B波: パープルのB)の可能性が考えられ、B-B波終了からB-C波が発動してB波が完了。
B波の終了地点の候補としては、B-A波のフィボナッチ1.272-1.414付近を想定。
その後は週足C波(丸文字C) を形成して下降トレンドとなり、月足A波が完成するという軌道をイメージしています。
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