こんにちは、サバイサバイFXです。
今回はトレードを行う上でファンダメンタルとはどうやって付き合っていくべきなのか、僕自身の見解を共有してみたいと思います。
ファンダメンタルをどの程度意識した方が良いのか迷っている方の参考になればと思います。
目次
チャートだけをしっかり見ていれば良い
結論ですが、僕自身はチャートをしっかり見ていればそれだけで良い派です。
最も重視しているのはチャートであり、チャートが全てと考えています。
分単位・秒単位で流れてくるニュース・要人発言、指標などを、プロである世界中の機関投資家がチャートに反映するからです。
市場を動かす大口投資家たちの行動で作られたチャートから発せられるサインを読み取り、そこに優位性を見出して投資・トレードすれば良いという考え方です。
ファンダメンタルとの付き合い方
上記スタンスがあって、それでも個人的にはファンダメンタルを追っかけています。
といっても、米国雇用統計やFOMC、ECBの政策決定会合、その他主要8通貨に絡む中銀の金融政策発表くらいですが、ファンダメンタルを見ている理由は以下の3つです。
*主要8通貨(ドル、円、ユーロ、ポンド、豪ドル、NZドル、カナダドル、スイスフラン)
1. 世界の動きを把握する
ちょっと真面目系な回答ですが、投資やトレードを通じて世界の動きにアンテナを張ることは、投資活動をする上での醍醐味の一つだと思っています。
普段日常生活を送っていて(住んでいる国や地域にもよりますが)、世界を意識することってほとんどないんじゃないかなと思います。
ヨーロッパでインフレが進んでいるとか、トルコで通貨安が進みすぎて人々が値段の安いパンに行列を作っているとか、アメリカでは時給が50ドルになるケースも出るほど人手不足が深刻であるとか。
マーケットニュースではこうした情報が日々流れてきます。
いつもは気にも留めないニュースも、自分が一生懸命働いて貯めたお金を投じて行なっている投資活動に影響するとなれば、その情報に対する感度は高くなるのではないでしょうか。
「時給50ドルってバイトでも年収1000万クラスってこと?」
「日本のバイトの時給なんか1000-1500円からずっと変わってないよね、なんで?」
マーケットを取り巻くニュースを追いかけることで、世界の動きや事情がわかったり、それと対比される形で自分が身を置いている環境をより知ることにも繋がります。
今まで当たり前だと思って疑いもしなかったことが、実は自分や自分の住んでいる国が特異なケースなんじゃないかと気づかされることもあるでしょう。
世界の動きに関心を持つことは、モノの見方に新しい側面を加えてくれたり、自分の視点を一段あげて世界との対比の中で自分が住んでいる国や経済、ライフスタイル、文化のことを捉えることにつながると思っています。
2.市場参加者がどういう気持ちになっているかを察する
相場は市場参加者である投資家の心理と、それに突き動かされて発注される注文で動きます。
ニュースや要人発言、指標などのファンダメンタルは投資家心理に火をつけたり、油を注いだり、冷水を浴びせるトリガーになります。
この報道があったことで投資家はどう感じるだろうか? 世界をネガティブなニュース・ムードが取り巻いている中で、投資家のセンチメントが悪化している中で相場は上昇していけるのだろうか?といった観点で見ていくと、チャートと合わせてより冷静に客観的に相場を見ることにつながります。どうしても買いたい・売りたい感情に突き動かされてしまいますからね。
3. 各資産間のマネーの動きを追いかける
株、債券、為替、コモディティ、暗号資産と様々な金融資産が存在しますが、それらのどこに今資金が集まっているのか、集まりやすいのかはチャートだけを見ていてもわかりません。
資金が集まりやすい(=多くの投資家が注目している、投資したい)場所というのは、それだけ上昇しやすく、逆に資金が流れていない資産は動きが緩慢としたりもみ合いになったりすることが多いため、資金を投じてもそれに見合ったリターンが得られにくい、またはリターンを得るための時間を要する、ということにもなり得ます。
世界的にインフレが進んでいる、インフレ抑制のために中央銀行が利上げ姿勢を強めているといった時に、資金が集まりやすいところはどこなのか? コモディティなのか、通貨としての米ドルなのか?
上記の観点で日々の経済ニュースを追いかけていくと、今マネーはどこからどこに向かっているのか、資産間のマネーフローがわかるようになってきます。
オススメ学習方法
一つ情報ソースを決めて、毎日見続けることです。そして出てきた疑問は調べること。毎日追っかけることで、こういう時はこういう風に相場が動きやすいとか、資産クラス間や資産内での動きの関連が体に染み付いてきます。
ソースとしてはBloombergかロイターのどちらかを見ていれば良いと思います。
繰り返しですが、まずはしっかりと自分なりのチャートの見方・読み方を確立することが最優先だと思います。
チャートがしっかりと読めればファンダメンタルに惑わされなくなります。
まとめ
冒頭にも書きましたが、僕はすべての情報はチャートに反映されていると考える派です。
下手にファンダメンタルを気にしすぎたり、中途半端にファンダメンタルを考慮すると、機会損失につながったり、せっかく大口投資家たちが織り込んできた方向と逆の方向を向いてしまったり(すでに遅かった*)ということになりかねません。
(*例えば、チャートを見るとドル安方向に転換しそうな形をしているにも関わらず、これまでのドル高の地合いを気にするがあまりドル高方向のポジションを持った(またはドル安方向のポジションを見送った)。結果として相場はチャートが示すとおりにドル安に触れていったなど。)
相場を動かすのは大口の投資家たちです。彼らは売買判断の材料となる情報収集も組織的に行います。
それに対して個人投資家が集められる情報の量、網羅性やスピードが劣ることは想像に難くないでしょう。得られる情報の質にそれほど差はないと思いますが、情報の網羅性とスピードが圧倒的に違います。網羅性の不足は視点の欠如や判断の誤りをもたらし、鮮度の落ちた情報は質の低下(すでに遅かった)にもつながります。
今回紹介したのはあくまで僕自身の考え方です。
この意見が皆さんの相場に対する向き合い方や姿勢、チャートの見方を養うのに参考になれば幸いです。