株式、コモディティ、為替、仮想通貨のあらゆる金融商品の中から特定の銘柄を取り上げてその波動を分析する波動分析シリーズ。
今回は仮想通貨の中からドージコイン(DOGE)を取り上げます。
ドージコインが誕生したのは2013年。ビットコインはもとより他の仮想通貨に比べても歴史の浅いコインです。
したがって必然的に波動のサイクルも若くなり、現在進行中のサイクルが最初のサイクルと考えられます。
そのサイクルの中で、波の進展具合の観点では現在はどのステージにあるのかを見ていきたいと思います。
チャートは全てログスケール表示にしています。
月足
誕生から現在まで上昇の流れが続いています。
波のリズムとしてはこれまで2段階の大きな上げが確認でき、現在をⅢ波目としてⅠーⅤ波をプロットしています。
この月足の波がどのように構成されているのか、週足以下を見ていきます。
週足
月足Ⅲ波の様子に着目すると、週足レベルで3段上げが確認でき、月足のⅢ波を週足5波が構成するという構造が成り立ちます。
現在は月足のⅣ波目で調整期間と捉えることができそうです。
日足
最後に日足を見てみます。
週足4波(パープル④)付近の動きに注目すると、オレンジの点線で示したトライアングルをブレイクしたのを起点として上昇トレンドが生まれていることがわかります。
そしてその上昇トレンドはオレンジの波動で示した通り5波構成を見ることができます。
このことから、月足Ⅲ波を構成する週足5波はすでに終了。現在は月足Ⅳ波を形成する調整局面という仮説を裏付けるカウントが成り立ちます。
現在は月足Ⅳ波を構成する週足3波のうち、B波を形成しており、これからC波が発動していくことが考えられる局面です。
月足Ⅴ波を発動して最高値更新する動きが出るまではもう少し時間がかかるのかもしれません。
最後に再び週足を用いて横軸の観点でも見てみます。
横軸での分析
月足Ⅰ波からⅡ波の終了までの時間に着目すると、1波形成と同程度の時間を要していることがわかります。(ラベル2の垂直線)
同様に月足Ⅲ波形成から現在までの時間間隔を見てみると、現在のレートはⅢ波の1.272の位置にあることがわかります。
月足Ⅲ波の起点は、今回の仮説に基づくと2020年3月のコロナショックであり、約1年かけて形成されたⅢ波の調整期間としては少し短い気がします。
Ⅲ波に対して、白銀比である1.414や黄金比1.618まではⅣ波調整期間が続き、そこからⅤ波が発動するというシナリオの方が、時間的調整の観点からもバランスが取れていますし、これまで考察してきた縦軸での仮説と符合します。
以上、縦軸・横軸双方の観点から考えるに、月足Ⅴ波が発動するまではもう少し時間を要するのではという見解です。
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波動分析
株価指数や為替、コモディティ、仮想通貨の特定の銘柄についての長期波動サイクル分析の記事です。エリオット波動理論をベースとしていますが独自の波動観を取り入れたものになっています。 波動の見方やトレードへ ...
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