ドル円が連日高値を更新する日が続いています。
この投稿を書いている3/24時点では121.50を突破してきています。
巷では125円到達の報道も出始めており、本当の上昇はこれからという見方もあるようです。
今回はこのドル円の急進劇と合わせて大口投資家、特に投機筋と呼ばれる人たちのポジション推移を長期に渡って振り返って見たいと思います。
過去に大きく円安に振れた時とピークアウトして転換するときのポジションの動きを見ると、面白い傾向を読み取ることができるのでシェアします。
下のチャートはドル円の週足チャート(2014-)にCFTC(アメリカ商品先物取引委員会)提供の投機筋ポジションを表示させたものです。
パープルのバーがショートポジションの推移で、またそれぞれの時点で円安がピークになったポイントをオレンジの丸で示しています。
ドル円週足(2014-)
まずはチャート左側の2015年6月に125円をつけた時の状況を見てみましょう。
この時の円ショートのポジションを見ると、ポジション水準が当時から見て直近のピークと同水準にあることが見て取れます。(赤の水平線)
ちなみにこの時は黒田日銀総裁が、これ以上の円安は想定していないと発言したことから黒田シーリング(天井)とも呼ばれており、ここをピークとして相場は転換しています。
今まさにここを目指す展開となるか注目の的となっているわけです。
さて次は一つ隣の2016年12月の状況です。
この時の円ショートポジションを見ると、やはり当時から見て直近のピークとほぼ同水準になっていることがわかります(赤の水平線)。この時もここをピークとして直近上昇の半分くらいまで下落しています。
同じようにして以降のオレンジの丸印のポイントを見ていくと、直近の円ショートポジションのピークまで円ショートが積み上がったのち転換していることが読み取れます。
では、直近で円のショートポジションがピークだったのはいつかと見てみると、チャート右側に青の垂直線で示した2021年の10月頃となっています。
ここ数週間の円ショートのポジション推移を見てみると、確かに一時の減少から切り返して増加はしているものの、2021年の10月の水準まではだいぶ差があります。
あくまで過去6,7年の動きから言えることですが、直近のピークまで円ショートポジションが積み上がって反転というサイクルが繰り返されていることを見ると、今回の上昇はまだ上値を試す余地が十分にあり、次の目標値は月足上の節目である125円というのが現実解のように思えます。
この記事はTradingViewでエディターズピックに選ばれたアイデアを記事化したものです。
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