こんにちは、サバイサバイFXです。
今回は世の中に出回る投資・トレード関連の正しくない情報を正していくシリーズとしてエリオット波動の3波を取り上げます。
エリオット波動の3波は常に一番長い
こう思っている方、それが正しいと思い込んでいる方は少なくないのではないでしょうか。
でもこれ実は正しくありません。
正しくは、
3波は一番長い波となることが多い。また3波が一番短い波になることは決してない。
です。
エリオット波動の生みの親であるラルフ・ネルソン・エリオット氏の死後、エリオット波動理論を金融マーケットに再紹介したことで有名なロバート・フロスト氏は著書「Key to Market Behavior」の中で同じように述べています。
Elliott Further discovered that in price terms, wave 3 is often the longest and never be the shortest among the three actionary waves(1,3 and 5) of a motive wave.
エリオットはさらに、価格の観点では第3波は一番長くなることが良くあり、また推進波のアクション波(1,3,5波)の中で一番短くなることは決してない、ということを発見した。
第3波は確かに一番長くなることは多いですが、常に一番長いわけではないというのは過去のエリオット波動の研究者らも認めている点です。
インターネット上の情報の中にはこの、第3波は一番長くなることが良くあるという特徴の「よく〜ある」の部分を見逃したり、誤解した結果、一番長いと表現しているものも見かけますが、それは理論的には正しくないということがわかると思います。
実際に過去のチャートを見てみても、5波動構成の推進波において3波が一番長い波ではないケースも見つけることができます。
どうでしょうか?
冒頭のエリオット波動の3波は常に一番長い、とだけ歪曲して理解している状態とは全く異なりますよね。
正しい理解ができているかどうかで、波のカウントが180度変わってしまうことはもちろん、相場の見方の柔軟性が失われてしまいます。
エリオット波動理論は相場の動きを数値化して捉えようとする素晴らしい考え方・理論だと思いますが、「こうなったら、こう」とならないのが相場。
「過去の動きに基づくと、こうなるケースは多いよね、でも今回はそうならないかもしれない」、くらいに遊びをもたせているくらいの方が、相場を柔軟に見ることができます。
エリオット氏もロバート・フロスト氏もその意味で上のように言及しているのかもしれません。
インターネット上の情報には間違っているものもある、というのは仕方のないことだと思います。
僕が書いているこのブログの中にも、ひょっとしたら間違っている内容が含まれているかもしれません。
大切なのは、こうした古典理論や誰かが生み出した考えを習得する上では、実際に自分の目で検証してみる、ということが大切だと思うのです。
今まで誤解していた、という方も今日から正しい理解で相場に臨むことができるようになれば、この記事も少しお役に立てたかなと思う次第です。
-
-
【エリオット波動】3波はなぜ爆発的に伸びるのか?そのメカニズムを市場心理と共に解説
こんにちは、サバイサバイFXです。 今回はエリオット波動に関する記事として、3波が爆発的に伸びる理由について解説したいと思います。 エリオット波動の中で3波は大きく伸びる*という特徴は知っている人が多 ...
続きを見る